2008年03月22日

横山秀夫作品3。

昨日から引き続き、横山秀夫さんの作品の特集です。

ネットを見たら、結構全作品フォローしてレビューを書いてる人が多くて、やっぱり人気があるんだなぁと思うこと然り。

しかもだいたいベスト1に上がるのも、「第三の時効」や「クライマーズ・ハイ」とかだったりで果たして、


わざわざ俺がこんなことやらんでも

よかったのでは?



とも思うが、好きなものを語りたくなる男の気持ちも分かってほしいのと、やっぱりこの作家さんの凄さを伝えたいわけですよ、ファンとしては。


凄いと言えば、室伏広治さんというのも凄い男のようで、たまたまWikiで見てビックリしましたよ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%A4%E4%BC%8F%E5%BA%83%E6%B2%BB


駐車場で当日練習して、

槍投げ国体2位って


凄いなぁ。

その他、日米野球の始球式で球速130キロ出したり、立ち幅跳び460cm以上飛んだり(化け物だ)、博士号持ってたりと、何故この人はハンマー投げをやっているのでしょう。

漫画家のさいとう・たかおをさんが、次の「ゴルゴ13」の実写化の際は、

デューク東郷は室伏広治以外、

考えられない。


とのこと・・・凄いな・・・。


というところで話が思いっきり脱線しました。

ついに第3弾のはじまりはじまりぃ・・・。


「影踏み」

全作品の中でも抜きん出た異色作。

というか設定がトンデモの域に入っていて、往年のファンを戸惑わせる。(面食らったのは俺だけか?)

基本は主役兄弟二人が物事にあたって行く、バディ(相棒)・ストーリーなのだが・・・。

主人公真壁修一はプロのノビ師、いわゆる泥棒なのだが、相棒の弟啓二の設定がブッ飛んでる。

死んでしまった双子の弟が、中耳のあたりにとり憑いてる、というか一つの体に二つの魂が宿ってるということらしいのだが、一卵性双生児のことはよく分からないが、そんなことがあり得るんかいな?という設定に一瞬、別の作家の本かと思ってしまう。

徹底したリアリズムを提唱してきた氏の作品群の中では、主人公がプロの犯罪者ということもあって一際、特異な存在感を発している。

内容もハードボイルドながら結構おセンチで、なによりヒロインが(これまでも危うかったが)完全に添え物になってしまっていて、(どんなに修一がヒロインと距離を取ろうとしても)双子とその両方に惚れられた女性の関係に張った緊張感が無い。

・・・と、厳しく書いてしまいましたが多分、僕はラブ・ストーリーが苦手なんだと思います。

「影踏み」のこれまでの作品とは違う、意表突く展開にちょっとビックリしました。

こういったファン心理が実はある時、作家の創造性を拘束しちゃうのかもしれませんね。

横山さんにはどんどん、他のジャンルも書いていってもらいたいものです。


「看守眼」

刑事ではない人間達が事件を追う、これまたビターなテイストの好短編集!

「影踏み」から軌道修正した感じか。渋いです。

―刑事には分からなくても、29年看守をやってきた俺には分かる―。

学生時代に看守の役をやった二人芝居を思い出す、死体無き殺人事件の真相を追う表題作の「看守眼」もさることながら、「口癖」の親子二代に渡る女のドロドロも、ラストは清涼感があるが読んでて苦しい。

どうやら僕はMでもなんでもなかったようだ。

「秘書課の男」では何故か(今もだが)下積みのスタジオ時代を思い出してしまった。(日本人的主従の関係が痛い)

これを読むと、やっぱり「影踏み」はスウィートな雰囲気だったなぁと思うのは、主人公が根っからのアウトローで生き様に夢があるというか、現実離れしてるんですね。

それに比べると例えばこの「看守眼」に出てくる人々は皆、現実にしがみ付いて生きている。

だから重く苦い。


・・・室伏広治の話を最初にしたら、すっかり長くなっちゃいました。

まさかの第四弾で、この特集も大団円を迎えたいですね。
posted by たいき at 11:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 横山秀夫
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